GDP 需要内訳
この指標を発表しているのは 内閣府
内訳の項目一覧(まずはこれだけ覚える)
GDP は「誰が何のためにお金を使ったか」で、次の項目に分けられます。 大きくは、国内で使われた内需(さらに家計・企業による民間需要と、国・地方による公的需要に分かれる)と、海外との差し引きである外需の 2 つです。
| 項目 | 分類 | 何を指すか(具体例) |
|---|---|---|
| 民間消費 | 内需・民間需要 | 家計が買い物・外食・サービスに使ったお金。GDP のなかで最も大きな項目 |
| 住宅投資 | 内需・民間需要 | 新築マンションや注文住宅などの建設。中古住宅の売買は含まない |
| 設備投資 | 内需・民間需要 | 企業が工場・機械・オフィス設備・ソフトウェアなどに投じたお金 |
| 民間在庫 | 内需・民間需要 | 企業が抱える製品・原材料の在庫の増減。金額は小さいが振れは大きい |
| 政府消費 | 内需・公的需要 | 公務員の人件費や、医療・介護保険の給付など、政府が日常的に使うお金 |
| 公共投資 | 内需・公的需要 | 道路・橋・学校など、国や地方公共団体が行う公共事業への投資 |
| 純輸出 | 外需 | 海外に売ったモノ・サービス(輸出)から、海外から買った分(輸入)を引いた差額 |
民間在庫・公的在庫はどちらも金額が小さいためカードには出していませんが、グラフには含めています。 このページの数字はすべて実質・季節調整済み・年率換算です。
最新値
最新値(2026 年 Q2、速報値)/ 実質・季節調整済み年率
民間消費
GDP の半分以上を占める最大項目
310.8兆円
寄与度 +0.00pt
設備投資
企業の前向きさを映す
107.6兆円
寄与度 -0.17pt
純輸出(外需)
輸出 − 輸入
8.6兆円
寄与度 +0.36pt
国内需要
民間需要+公的需要
590.0兆円
寄与度 -0.10pt
内訳の推移(兆円)
7 項目を積み上げ。高さの合計はおおむね実質 GDP 総額(実質・季節調整済み年率)
住宅投資・公共投資・純輸出・民間在庫は金額が小さく、積み上げ棒の中では細い帯にしか見えません。 凡例クリックで他の項目を隠すと確認しやすくなります。公的在庫(数千億円台)はさらに小さいため省略しています。
何が成長を牽引しているか(寄与度)
実質 GDP 前期比の需要項目別寄与度
ポイント(各項目の寄与度の合計 ≒ 前期比。連鎖方式のため厳密には一致しません)
寄与度は各項目の実質水準(連鎖方式)の前期差 ÷ 前期の実質 GDP 総額で計算(内閣府と同じ方法)。 公共投資・民間在庫のように単体では小さい項目も、積み上げると前期比の符号を左右することがあります。
30 年でどれだけ伸びたか(項目別の長期推移)
需要項目別の伸び(1994 年 第 1 四半期 = 100)
輸出は大きく伸びた一方、公共投資は長期的に縮小。政府消費は高齢化で右肩上がり
※ いずれも実質・季節調整済み年率(連鎖方式)。系列の開始四半期を 100 として指数化。初期表示は直近 10 年、「全期間」で 30 年分を追えます。
Reading guide
何を見るべきか
寄与度の読み方
上のグラフの「寄与度」は、各項目が GDP の前期比成長率(%)にどれだけ貢献したかを、ポイント(pt)で表したものです。 棒グラフを積み上げた高さと、実質 GDP 前期比の実線がおおむね一致します。 たとえば民間消費の棒が大きくプラスなら、その四半期の成長は消費が牽引したことになります。純輸出(外需)の棒がマイナスなら、輸入の伸びが輸出を上回り、成長の足を引っ張ったことを意味します。
ただし実質 GDP は連鎖方式という計算方法を採っているため、各項目の寄与度を単純に足しても、GDP 全体の成長率と完全には一致しません。 内閣府自身も「財貨・サービスの純輸出は連鎖方式での計算ができないため、輸出−輸入で代用しており、寄与度の符号が本来と一致しない場合がある」と注記しています。数 pt 以内のズレは正常な範囲です。
内需と外需、どちらが支えているか
内需が弱いときに外需(純輸出)が支えている、あるいはその逆、という構図を掴むのがこのページの基本的な見方です。 為替が円安に振れると輸出企業に追い風になりやすく、米ドル/円の動きと合わせて見ると輸出の伸びの背景が見えてきます。
30 年間で伸び方がこれだけ違う
下のグラフは、各項目を 1994 年を 100 として指数化したものです。輸出が突出して伸びている一方、民間消費の伸びは緩やかで、住宅投資と公共投資はむしろ縮小しています。 公共投資が減っているのは、1990 年代の景気対策で積み上がった公共事業が財政再建の過程で絞られてきたためです。 政府消費(医療・介護・年金の事務費など)が右肩上がりなのは、高齢化に伴う社会保障費の増加が主因です。社会保障給付費と財源のページで、その中身をさらに詳しく見られます。
先行指標との対応
設備投資は機械受注(半年〜1 年先行)や短観の設備投資計画(企業の見通し)が先行指標になっています。 これらが上向いた数四半期後に、このページの設備投資の実績値が反応する、という時間差の関係で見ると理解しやすくなります。
このデータについて
- 対象
- 実質 GDP 需要項目別内訳(民間消費・住宅投資・設備投資・民間在庫・政府消費・公共投資・純輸出・国内需要 等)
- 一次ソース
- 内閣府「四半期別 GDP 速報(QE)」実質季節調整系列
- 取得
- gdp.json と同じ CSV(gaku-jk)から取得。新規の取得先追加なし
- 寄与度の計算
- 各項目の実質水準(前期差)÷ 前期の実質 GDP 総額 × 100(内閣府と同じ方法。当サイトで計算)
- 連鎖方式の注意
- 実質値は連鎖方式のため内訳の合計は GDP 総額と厳密には一致しません。純輸出は輸出−輸入で代用(内閣府の注記どおり)
- 期間
- 1994-Q1 〜 最新四半期
- 頻度
- 四半期(GDP の公表サイクルに準じる)
- 速報・確報
- GDP 本体と同じ改定サイクル。最新四半期のみ preliminary=true(1 次速報)
- 温度判定
- 行っていません。項目ごとに適正な伸び率の基準が異なるためです
- データソース
- 内閣府「国民経済計算」四半期別 GDP 速報(QE)
この統計を最後に取り込んだ日時は 統計データの更新状況 で、掲載中の全統計とあわせて確認できます。