けいざいの温度計

鉱工業生産・出荷・在庫指数(IIP)

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最終データ更新:

この指標を発表しているのは 経済産業省

適温 /生産指数 3 ヶ月移動平均 前年同月比で判定

最新値(

指数値の推移(生産・出荷・在庫の 3 兄弟)

鉱工業 生産・出荷・在庫指数(季節調整済、2020 年=100)

3 系列の動きの組み合わせで、在庫循環のステージが読める

2008-2009 年(リーマン)、2020 年春(コロナ)、2011 年春(震災)の急落、各回復期の在庫整理パターンが長期で観察できる。

前年同月比の推移

前年同月比(%)— 生産 / 出荷 / 在庫

3 系列の符号と相対関係で、在庫循環のステージが読める

生産↑出荷↑在庫↓ = 強い好況、生産↓出荷↓在庫↑ = 後退局面、生産↓出荷↓在庫↓ = 底入れ。下の在庫循環テーブルで詳細を解説。

Reading guide

何を見るべきか

鉱工業生産指数(IIP: Index of Industrial Production)は、日本の鉱業・製造業の生産活動を月次で指数化した統計です。経済産業省が毎月公表し、戦後(1953 年〜)から続く長期統計。政府の景気動向指数一致系列に採用されています。基準年は 2020 年 = 100、原則として 季節調整済 の値を使用し、月次ブレを抑えるため 3 ヶ月移動平均 での評価が標準です。

「3 兄弟」とは何か

このページでは生産・出荷・在庫の 3 つの指数を併載しています。

  • 生産指数: 工場が生産した量
  • 出荷指数: 工場が出荷した量(売れた量)
  • 在庫指数: 工場の在庫水準

この 3 つの組み合わせで景気のステージが分かる。これが 「在庫循環」 と呼ばれる古典的な景気判断手法です。

在庫循環の読み方

局面 生産 出荷 在庫 解釈
🔥 強い好況 売れまくり、生産が追いつかない
📈 拡大局面 生産が出荷を上回る、まだ余裕
⚠️ 警戒局面 作っているのに売れない
📉 後退局面 在庫過剰、生産抑制
🌅 底入れ・回復前夜 在庫整理が完了、次の拡大局面前

3 つの指数の動きを見比べることで、いまの日本経済が在庫循環のどの局面にあるかが読めます。これは GDP 単独や CPI 単独では見えない深さです。

2026 年 4 月 時点では、生産 ↑ / 出荷 ↑ / 在庫 ↓ で、強い好況(売れまくり、生産が追いつかない)

機械受注との違い、GDP との関係

時間軸で並べると、こうなります:

  1. 機械受注(6〜9 ヶ月先行)
  2. 鉱工業生産(GDP の 2〜3 ヶ月先行)
  3. GDP(公表は四半期、確報まで時間がかかる)
  4. 雇用賃金(同時〜数ヶ月遅行)
  • 機械受注は「設備投資の意欲」、未来の生産能力への投資
  • 鉱工業生産は「実際に動いた生産活動」、いまの工場の稼働状況
  • GDP は「経済全体の集計」、3 ヶ月遅れで全体像が見える

機械受注 → IIP → GDP の流れは、「意欲 → 実行 → 結果」の順序です。

月次のブレと 3 ヶ月移動平均

製造業の生産は、単月では大型案件・季節要因・為替影響などで大きく動きます。業界・経済記者・政府の景気判断は、前年同月比または3 ヶ月移動平均で読むのが標準。このページのカードと温度判定も 3 ヶ月移動平均ベースです。閾値は ±3%

  • 3M YoY < −3% → 🥶 冷たい:製造業の生産活動の減速
  • 3M YoY −3〜+3% → 😌 適温:横ばい〜緩やかな増減
  • 3M YoY > +3% → 🥵 熱い:製造業の生産拡大局面

他の指標との関係

政策金利長期金利が低い局面では設備投資が動きやすく、それが半年〜1 年遅れて生産活動に表れます。円ドル為替は輸出企業の生産判断に直結し、円安局面では輸出向け生産が押し上げられる傾向があります。

鉱工業生産は GDP の 2〜3 ヶ月先行。IIP の動きは 1〜2 四半期遅れて GDP の数字に反映されます。月次で IIP を追いかけ、四半期で GDP を確認する流れが、景気の現在地を最も早く読む方法です。

関連する指標・解説

この指標を扱った分析

このデータについて

対象
日本の鉱工業(鉱業+製造業)の生産・出荷・在庫指数(季節調整済、総合)
一次ソース
経済産業省「鉱工業指数」
取得
経産省公表 Excel(接続指数 b2020_szs1j.xlsx と現行月次 b2020_gsm1j.xlsx)を直接 DL し合成
基準年
2020 年 = 100
期間
1978-01 〜 最新月(速報含む)。1978 年以降の長期データで、リーマン後・震災後・コロナ後の急落と回復が連続して観察可能
頻度
月次(速報は翌月末、確報は翌々月中旬。速報は確報・確々報で改訂される)
注意点
月次ブレが大きい統計。トレンドは 3 ヶ月移動平均または前年同月比で判断するのが標準
温度判定
生産指数 3 ヶ月移動平均 前年同月比で判定: < −3% で冷たい、−3〜+3% で適温、> +3% で熱い
景気指数
内閣府「景気動向指数」の一致系列に C1 = 生産指数(鉱工業) として採用されている代表指標
データソース
経済産業省 鉱工業指数