日銀短観 販売・仕入価格判断 DI
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この指標を発表しているのは 日本銀行
最新値()
- 大企業 製造業: 販売 +28 / 仕入 +46 / ギャップ +18
- 大企業 非製造業: 販売 +32 / 仕入 +46 / ギャップ +14
- 温度判定は大企業 製造業 販売価格 DI(現状)を使用(値上げ機運の強さで判定)
販売価格 DI と 仕入価格 DI の四半期推移
販売価格 DI と 仕入価格 DI(大企業 製造業)
単位: DI ポイント。「上昇」と回答した企業 −「下落」と回答した企業。 販売 DI < 仕入 DI のとき、仕入コスト上昇を販売価格に転嫁しきれていない。
赤系(販売)の下に水色(仕入)が来ると、コスト上昇を販売価格に転嫁できている局面。 水色が赤系より上に来る期間は、企業がマージンを削っている局面。
価格転嫁ギャップ — 仕入と販売の差
価格転嫁ギャップ(仕入 DI − 販売 DI)
値が大きいほど、仕入コスト上昇を販売価格に転嫁しきれていない局面。 ゼロ近傍は転嫁が進んだ状態、負は販売価格の方が強含む稀な局面。
何を見るべきか
販売価格・仕入価格判断 DI は、短観の代表指標である 業況判断 DI と並ぶ、企業のリアルな価格感を捉える指標です。コアコア CPI や PPI が「公表された価格」を測るのに対し、こちらは「企業自身の主観的判断」を集計したもので、CPI や日銀の物価見通しの上流に位置します。
数字の読み方は「上昇」と回答した企業 − 「下落」と回答した企業。+30 なら「上昇」が「下落」を 30 %ポイント上回る = 値上げ機運が強い、− 10 なら下落が多数派 = デフレ感、と読みます。
価格転嫁ギャップ(仕入 − 販売)が最重要
販売 DI と仕入 DI を別々に見るより、ギャップ(仕入 − 販売)を見るのが業界の定番。
- ギャップが大きい正の値(+15 以上): 仕入コスト上昇が販売価格に転嫁しきれていない → 企業マージン圧迫局面。輸入コスト上昇期に典型。
- ギャップが小さい正の値(0〜+10): 転嫁が進んでバランス。健全な値上げ局面。
- ギャップが負: 販売 DI > 仕入 DI。販売価格が独自に強含む特殊な局面(需要が強い、または供給制約)。
2022 年のエネルギー価格急騰期にはギャップが +25 ポイント超まで拡大し、企業マージンが大幅に削られました。2023-2025 年は徐々に縮小しつつ、+15 前後で高止まりしています。輸入物価 と並べると、コスト上流のショックが企業マージンを通じて販売価格に染み込むまでのラグが読めます。
CPI とどう連動するか
販売価格 DI は CPI(消費者物価指数) のサービス価格・財価格に先行する傾向があります。とくに非製造業の販売 DI はサービス価格 CPI のリード指標として日銀がよく言及します。
仕入価格 DI は 輸入物価指数 と高い相関を持ちます。為替・原油・素材コストが上昇すれば仕入 DI が上がり、それが時間差を伴って販売 DI、最終的に CPI に波及していく構造です。
金融政策判断との関係
政策金利 判断にも影響します。価格転嫁ギャップが縮小し、販売 DI が安定的に正で推移する状況は、需要要因に裏付けられた持続的なインフレを示唆。これは日銀が「賃金と物価の好循環」と呼ぶ局面で、金融正常化の根拠になります。
逆にギャップが拡大し続けるとコストプッシュ・インフレが続いていることになり、企業収益悪化 → 賃金抑制 → 需要弱含み、というネガティブな経路に陥る可能性が議論されます。
温度判定の閾値
このページでは 大企業 製造業 販売価格 DI(現状)を温度判定に使用しています。CPI の上流データとして、値上げ機運の強さを直接的に表すためです:
- DI < 0 → 🥶 冷たい:値下げが多数派、デフレ感
- DI 0〜+25 → 😌 適温:穏やかな値上げ局面
- DI > +25 → 🥵 熱い:強い値上げ機運、インフレ圧力
このデータについて
- 対象
- 日銀短観 販売価格判断 D.I.、仕入価格判断 D.I.(大企業 製造業/非製造業、現状+先行き)
- 一次ソース
- 日本銀行「全国企業短期経済観測調査(短観)」計表2「需給・在庫・価格判断」
- 取得
- 日本銀行公表の四半期リリース ZIP(GA_J1.xlsx)から自動抽出
- 期間
- 2021 年 3 月調査 〜 2026 年 3 月調査(ZIP 形式の電子データ提供開始以降を収録)
- 頻度
- 四半期(3/6/9/12 月調査、公表は概ね翌月初)
- 単位
- DI ポイント(%ポイント)。「上昇」と回答した企業の割合 −「下落」と回答した割合
- 対象企業
- 大企業のみ収録。中小企業や素材/加工別の細分類は本ページでは未収録
- ギャップの定義
- ギャップ = 仕入 DI − 販売 DI。正で大きいほどコスト転嫁が遅れている
- 温度判定
- 大企業 製造業 販売価格 DI(現状)で判定: < 0 で冷たい、0〜+25 で適温、> +25 で熱い
- 関連指標
- CPI、輸入物価指数の上流データ。日銀の金融政策判断でも参照
- データソース
- 日本銀行 全国企業短期経済観測調査(短観)