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消費支出の費目別内訳 — 何にいくら使ったか

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この指標を発表しているのは 総務省統計局

何が消費を動かしたか(寄与度)

何が消費を動かしたか(2026 年 7 月、%pt)

実質消費支出 -3.6% の内訳。 マイナスに伸びた費目ほど、消費を押し下げた。

総務省「家計調査報告」表 1 の「対前年同月実質増減率への寄与度」。公表されるのは最新月のみで、当サイトでは取得のたびに過去分を積み上げています。 費目ごとに異なるデフレーターで実質化されるため、寄与度の合計(-3.83 %pt)は消費支出全体の実質増減率(-3.6%)と厳密には一致しません(実質値の非加法性)。

費目別 寄与度(時系列推移)

最新月だけを見ても、それが一時的な振れなのか続いている傾向なのかは分かりません。寄与度を時系列で積み上げると、どの費目がいつから消費を押し下げ(押し上げ)続けているのかが見えます。折れ線は消費支出全体の前年同月比で、積み上げた棒の合計と一致します。

消費支出 前年同月比の費目別寄与度

%pt(各費目の寄与度の合計 = 消費支出全体の前年同月比) / 2021-08 〜 2026-07

凡例:/

寄与度は当サイトの試算です。各費目の支出額の前年同月差を、前年同月の消費支出合計で割って算出しています(合計 = 全体の前年同月比)。 実質モードは費目別支出額を対応する CPI 費目でデフレートしてから同じ計算をしたものです。前年同月比なので、家計調査の開始(2000 年 1 月)の 1 年後から表示されます。 総務省公表の寄与度(最新月のみ)は上のグラフを参照してください。使うデフレーターが公表値と異なるため、実質モードの数字は公表値と完全には一致しません(直近月で全体 0.3 %pt 程度の差)。

費目別の最新値(2026 年 7 月)

費目 金額(円/月) 構成比 実質 前年同月比 寄与度
食料 90,740 30.1% -1.3% -0.39
その他の消費支出 50,730 16.8% -3.5% -0.50
交通・通信 43,676 14.5% -8.5% -1.29
教養娯楽 30,693 10.2% +4.8% +0.48
光熱・水道 18,435 6.1% -9.2% -0.61
住居 17,289 5.7% -16.4% -1.08
家具・家事用品 16,654 5.5% +0.7% +0.04
保健医療 16,003 5.3% -6.0% -0.33
被服及び履物 9,816 3.3% -0.3% -0.01
教育 7,208 2.4% -5.4% -0.14
消費支出 301,245 100% -3.6%

※ 金額と構成比は e-Stat「家計調査」から取得した名目値(2026 年 7 月)。実質前年同月比と寄与度は総務省公表値で、2026 年 7 月時点のものです。費目ごとにデフレーターが異なるため、寄与度の合計は消費支出全体の実質増減率と厳密には一致しません。

費目別 累計変化率

前年同月比は「直近 1 年でどう変わったか」しか教えてくれません。ある時点から今までの累計でどれだけ支出が増えた(減った)かを費目別に並べると、家計の重心がどこへ移ったのかが分かります。CPI 費目別ページの同じ期間の値上がり率と見比べると、値上がりに対して支出を増やした費目と、削った費目が読み取れます。

2016 年 7 月2026 年 7 月(各時点の 12 か月移動平均どうしの比較)

  • 家具・家事用品+29.4%
  • 保健医療+25.1%
  • 食料+24.8%
  • 交通・通信+12.8%
  • 教養娯楽+12.7%
  • 住居+9.9%
  • 光熱・水道+9.0%
  • 教育-3.1%
  • その他の消費支出-9.2%
  • 被服及び履物-14.2%
  • 消費支出+10.3%

※ 家計調査の月次は季節変動と標本誤差が大きいため、単月ではなく 12 か月移動平均どうしを比較しています。名目は支出額そのもの。値上がりによる増加と、買う量の増加が混ざっている点に注意してください。

費目別 支出指数の推移

費目別 支出指数(2020 年平均 = 100)

支払った金額の推移。CPI 費目別ページの物価指数と同じ基準なので並べて読める。

支出額(二人以上の世帯、円/月)を 2020 年平均 = 100 に基準化。季節変動が大きいので 12 か月移動平均で均しています。凡例をクリックで表示/非表示を切替。 実質モードは各費目の支出額を対応する CPI 費目(2020 年基準)で割ったもので、「その他の消費支出」だけは対応する CPI 費目が無いため CPI の総合指数で割っています。 物価そのものの推移は CPI 費目別の内訳 をご覧ください。

支出の配分はどう変わったか(構成比)

支出の配分はどう変わったか(構成比、%)

一番下の赤が食料。この比率がエンゲル係数にあたる。

食料住居光熱・水道家具・家事用品被服及び履物保健医療交通・通信教育教養娯楽その他の消費支出

名目金額の構成比。月ごとの季節変動(12 月の増加など)を均すため 12 か月移動平均にしています。二人以上の世帯(全世帯)。

エンゲル係数

エンゲル係数(食料費 ÷ 消費支出、%)

2000 年の 23.3% から2026 年は 29.1% へ。

名目の食料費 ÷ 名目の消費支出(12 か月移動平均、二人以上の世帯)。一般に所得が低いほど高くなる指標ですが、食料品の値上がりや、外食・調理食品の利用増でも上がります。高いこと自体の善し悪しを一律には判断できません。

Caveat

CPI の 10 大費目とは同じもの?

どちらも「10 大費目」と呼びますが、同じなのは名前だけで、範囲は一致しません。9 費目は同名で突き合わせられる一方、10 個目は名前からして違い、住居にいたっては構成比が 4 倍近く開きます。

家計調査(消費支出) 構成比 CPI(消費者物価指数) ウェイト
食料 30.1% 食料 26.3%
住居 5.7% 住居 21.5%
光熱・水道 6.1% 光熱・水道 6.9%
家具・家事用品 5.5% 家具・家事用品 3.9%
被服及び履物 3.3% 被服及び履物 3.5%
保健医療 5.3% 保健医療 4.8%
交通・通信 14.5% 交通・通信 14.9%
教育 2.4% 教育 3.0%
教養娯楽 10.2% 教養娯楽 9.1%
その他の消費支出 16.8% 諸雑費 6.1%
※ 構成比は家計調査(二人以上の世帯、2026 年 7 月)の金額から算出。ウェイトは 2020 年基準消費者物価指数のウエイト一覧(全国、1 万分比を % 換算)。

1. 10 個目の範囲が違う
CPI の「諸雑費」は理美容・身の回り用品・たばこなど。家計調査の「その他の消費支出」は、それに加えてこづかい・交際費・仕送り金を含みます。CPI はモノとサービスの価格を測る指数なので、仕送りや贈答金のようなお金が移るだけの支出は対象外です。この 1 費目だけで 10 ポイント以上の差になります。

2. 住居は「持家の帰属家賃」の有無で大きく違う
CPI の住居には持家の帰属家賃(持家に住む人が、その家を借りていたら払っていたはずの家賃とみなす架空の支出)が入っています。家計調査の住居は実際に支払った家賃・地代と修繕費だけなので、持家世帯はほとんど計上されません。家計調査の消費支出を実質化するときに「持家の帰属家賃を除く総合」を使うのも同じ理由です。

3. 分け方の基準が違う(用途分類と品目分類)
このページで使っている家計調査の 10 大費目は用途分類で、「何のために使ったか」で振り分けます。たとえば贈答用に買った食料品は、食料ではなく交際費(その他の消費支出)に入ります。CPI はモノそのもので分けるため、同じ買い物でも入る費目が変わります。

それでも 9 費目は同名なので、「値上がり率」と「支出の増減」を費目ごとに並べて読むことはできます。このページの実質(買った量)モードで「その他の消費支出」だけ対応する CPI 費目が無く CPI の総合指数で割っているのは、上の 1 の理由からです。価格側は CPI 費目別の内訳 ページへ。 ただし住居その他の消費支出(諸雑費)の 2 つは、範囲がずれているため水準の直接比較には使わないでください。

Reading guide

内訳から何が読めるか

寄与度とは、消費支出全体の増減のうち、その費目がどれだけを説明しているかを示す数字です。単位は %pt(パーセントポイント)。たとえば消費支出全体が実質で 3.6% 減り、交通・通信の寄与度が −1.29 %pt なら、全体の落ち込みのうち 1.29 ポイント分は交通・通信の減少で説明できる、という意味になります。

前年同月比だけを見ると、金額の小さい費目の大きな変動が目立ってしまいます(教育費は金額が小さいので、前年比 ±20% も珍しくない)。寄与度で見ると、家計全体へのインパクトの大きさで並べ替えられます。

費目には削りにくいもの削りやすいものがあります。食料・光熱水道・保健医療は生活に直結し、減らすには量や質を落とすしかありません。一方、教養娯楽・被服・耐久財の購入は先送りが利きます。削りにくい費目まで減っているなら、家計の余裕はかなり乏しいと読めます。

エンゲル係数とは、消費支出に占める食料費の割合のことです。一般に所得が低いほど高くなる指標として知られていますが、上がる理由はそれだけではありません。食料品の値上がり、外食や調理食品(中食)の利用増、世帯の高齢化でも上がります。数字が上がったこと自体を「貧しくなった」と即断せず、他の指標と合わせて読んでください。

物価の側から同じ構造を見るなら CPI 費目別の内訳 があります。このページの費目名も指数の基準(2020 年平均 = 100)も CPI 側と揃えてあるので、2 つの指数を並べると「値上がり分を、支出でどこまで受け止めたか」が読めます

たとえば直近の食料は、価格の指数が 130 まで上がっているのに対し、支出額の指数は 120 にとどまります。値上がりのペースほどには支出を増やしていない=買う量を落としている、ということです。逆に支出の指数が価格の指数を上回っていれば、量を増やしたか、より高いものを買うようになった、と読めます。この「量」に相当する動きは、上のグラフの実質(買った量)に切り替えると直接見られます。

このデータについて

対象
家計調査・二人以上の世帯(全世帯)・月次・原数値。10 大費目(食料/住居/光熱・水道/家具・家事用品/被服及び履物/保健医療/交通・通信/教育/教養娯楽/その他の消費支出)
一次ソース
総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 用途分類」(e-Stat)/「家計調査報告 表 1 主要家計指標」(公表 Excel)
取得
金額は e-Stat API で 10 大費目+合計を一括取得。実質前年同月比と寄与度は公表 Excel(fies_t1.xlsx)をパースし、列は見出し文字列で特定している
単位
金額は円(1 世帯当たり 1 か月)、構成比とエンゲル係数は %、寄与度は %pt
期間
2000-01 〜 2026-07(月次)
公表のローリング
実質前年同月比は直近 25 か月分、寄与度は最新月のみが公表される。当サイトでは取得のたびに過去分を積み上げて保持している
寄与度の非加法性
費目ごとに異なるデフレーターで実質化されるため、寄与度の合計は消費支出全体の実質増減率と厳密には一致しない
検算
10 大費目の合計が消費支出と一致するか(丸め誤差 3 円まで許容)、名目増減率と公表実質増減率が乖離しすぎないかを毎回確認
温度判定
なし。費目別の増減に一律の良し悪しの基準がないため
データソース
総務省統計局

この統計を最後に取り込んだ日時は 統計データの更新状況 で、掲載中の全統計とあわせて確認できます。

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