消費者物価指数(CPI)費目別の内訳
この指標を発表しているのは 総務省統計局
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消費者物価指数 10 大費目の構造
消費者物価指数(CPI)は、家計の支出を 10 個の大分類に分けて集計しています。これを「10 大費目」と呼びます。要は項目のことです。
家計調査(消費支出)にも同じ名前の「10 大費目」がありますが、一致するのは 9 費目の名前だけで、範囲は揃っていません。2 つを並べて読むときの注意は 家計調査の 10 大費目とは同じもの? にまとめています。
費目別 指数推移
総合指数の前年同月比が「+1.4%」だったとき、その内訳は費目ごとに異なります。 食料が +3.6%、教育が −5.5% のように、費目ごとに値動きはバラバラ。
ウェイトの大きい費目(食料 26%、住居 21%、交通・通信 15%)の動きは、総合指数の前年同月比に大きく影響します。 逆に、ウェイトの小さい費目(教育 3%)は個別では大きく動いても、総合への影響は限定的です。
10 大費目別 消費者物価指数(2020 年=100)
指数値
データ期間: 1990 年 1 月 〜 2026 年 8 月。 各費目の指数は、各基準年の公表指数を 2020 年平均 = 100 へ接続した長期時系列です。 基準改定のたびに品目構成・ウェイト・品質調整の方法が変わるため、長期の変化は 「同じ商品かごの値上がり」ではありません。また費目ごとに 2020 年平均 = 100 に そろえているので、費目間で指数の水準そのものを比べることはできません。
費目別 前年同月比(折れ線)
10 大費目別 前年同月比(%)
2020 年基準
データ期間: 1990 年 1 月 〜 2026 年 8 月。 各費目の指数は、各基準年の公表指数を 2020 年平均 = 100 へ接続した長期時系列です。 基準改定のたびに品目構成・ウェイト・品質調整の方法が変わるため、長期の変化は 「同じ商品かごの値上がり」ではありません。また費目ごとに 2020 年平均 = 100 に そろえているので、費目間で指数の水準そのものを比べることはできません。前年同月比は公表指数から当サイトで計算しているため、公表値と丸め差が出ることがあります。
最新月の費目別 寄与度
各費目の値動きが、総合指数の前年同月比にどれだけ効いたかを表す数字を 寄与度 と呼びます。
例:総合指数の前年同月比 +1.4% のうち、食料の寄与度が +0.9pt なら、食料が単体で総合の 0.9% 分を押し上げた、ということ。
寄与度は 「変化率 × ウェイト」 で計算されます。例えば食料が +3.6% の動きをしても、ウェイト 26% を掛けて寄与度は +0.9pt 程度に収まる、という仕組み。 寄与度を見ると、「いま物価を動かしている主役は何か」が分かります。詳しくは 寄与度 を参照。
2026 年 8 月 の費目別寄与度
総合指数の前年同月比 = +2.0% / 比較対象: 2025 年 8 月
各費目が「総合指数の前年同月比」を何 %pt(パーセントポイント)ぶん押し上げた/押し下げたかを示します。 たとえば食料が +1.00 %pt なら、食料だけで物価を 1% 引き上げた効果という意味で、家計支出に占めるウェイトの大きい費目ほど影響が大きく出ます。 10 費目の合計はおおむね総合指数の前年同月比(+2.0%)に一致します。
費目別 寄与度(時系列推移)
消費者物価指数 前年同月比の費目別寄与度
ポイント(各費目の寄与度の合計 ≒ 総合の前年同月比)
寄与度は 2020 年基準の指数とウェイト(1 万分比)が整合する期間だけで算出しています(算出可能期間: 2021 年 1 月 〜 2026 年 8 月)。 単位は %pt(パーセントポイント)。費目別の指数そのものは 1990 年 1 月から収録していますが、 基準改定のたびにウェイトが変わるため、過去の期間に現在のウェイトを当てた寄与度は出していません。
費目別 累計変化率
終点はつねに最新月(2026 年 8 月)です。ボタンで選ぶのは起点で、 たとえば「過去 5 年」なら 2021 年 8 月の指数と最新月の指数を比べた変化率になります。 「この費目は、いまの水準になるまでに何 % 上がった(下がった)のか」を見るグラフです。
起点 2021 年 8 月 → 終点 2026 年 8 月(最新月)
- 食料+30.2%
- 家具・家事用品+25.9%
- 教養娯楽+17.1%
- 被服及び履物+13.4%
- 光熱・水道+12.2%
- 交通・通信+9.8%
- 保健医療+7.0%
- 諸雑費+5.8%
- 住居+4.6%
- 教育-10.4%
※ 起点と終点は同じ月にそろえています(CPI は季節調整をしていないため、 違う月どうしで比べると季節性が変化率に混ざります)。 起点を 2020 年に固定して「その年の断面」を見たい場合は、下の年次バーチャートが対応します。
費目別 年平均指数(1990 年〜2026 年)
こちらは基準がつねに 2020 年平均(= 100)で、ボタンとプルダウンで選ぶのは見たい年です。たとえば 2015 年を選べば「2015 年の物価は 2020 年と比べてどうだったか」が費目ごとに並びます。破線(= 100)より右にある費目はその年のほうが高かった、つまりその後値下がりした費目です。費目別 累計変化率 が「最新月まで何 % 動いたか」を見るのに対し、こちらは好きな年の断面を切り出して、費目間の格差(K 字インフレ)がいつからどう広がったかを見るグラフです。下の表は同じ年平均指数を全年分並べたものです。
2026 年の費目別指数(2020 年 = 100)
年平均指数(8 ヶ月分の暫定平均)
破線は 2020 年の基準値(= 100)。これより右にある費目は 2020 年より値上がり、左にある費目は値下がりしていることを示します。年を切り替えると、費目間の格差(K 字インフレ)がどう広がってきたかが分かります。
各年の年平均指数(一覧表)
上のグラフと同じ数字を、新しい年から順に並べたものです。すべて 2020 年平均 = 100。
| 年 | 食料 | 住居 | 光熱・水道 | 家具・家事用品 | 被服及び履物 | 保健医療 | 交通・通信 | 教育 | 教養娯楽 | 諸雑費 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 年* | 129.1 | 104.8 | 115.7 | 124.4 | 112.2 | 105.0 | 101.4 | 92.1 | 117.4 | 106.3 |
| 2025 年 | 125.8 | 104.0 | 116.9 | 121.6 | 111.1 | 104.3 | 100.0 | 97.1 | 115.6 | 105.9 |
| 2024 年 | 117.8 | 103.1 | 112.8 | 118.4 | 108.2 | 102.8 | 97.4 | 101.6 | 112.9 | 104.8 |
| 2023 年 | 112.9 | 102.3 | 108.5 | 113.8 | 105.7 | 101.2 | 95.8 | 102.1 | 107.1 | 103.7 |
| 2022 年 | 104.5 | 101.3 | 116.3 | 105.5 | 102.0 | 99.3 | 93.6 | 100.9 | 102.7 | 102.2 |
| 2021 年 | 100.0 | 100.6 | 101.3 | 101.6 | 100.4 | 99.6 | 95.0 | 100.0 | 101.6 | 101.1 |
| 2020 年 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 |
| 2019 年 | 98.6 | 99.5 | 102.5 | 97.7 | 98.9 | 99.7 | 100.2 | 108.4 | 100.6 | 102.1 |
| 2018 年 | 98.2 | 99.2 | 100.2 | 95.6 | 98.5 | 99.1 | 100.9 | 110.1 | 99.0 | 102.1 |
| 2017 年 | 96.8 | 99.3 | 96.4 | 96.7 | 98.3 | 97.5 | 99.5 | 109.6 | 98.3 | 101.7 |
各年の値は月次指数の年平均。* 2026 年は 8 ヶ月分(1〜8 月)の暫定平均です。 指数は 2020 年平均 = 100。
中分類で深掘り
10 大費目はさらに細かく分かれています。 「食料」の中には「穀類」「魚介類」「肉類」「乳卵類」「野菜・海藻」「果物」「油脂・調味料」「菓子類」「調理食品」「飲料」「酒類」「外食」の 12 中分類があり、それぞれ値動きが異なります。 下のグラフで、費目を選んで中分類別の物価動向を確認できます。
中分類別 前年同月比・指数
食料(ウェイト 26.3%)の 12 中分類
消費者物価指数(2020 年=100)
前年同月比(%)
| 中分類 | ウェイト | 最新 YoY | 1 年前 YoY | 3 年累計 |
|---|---|---|---|---|
| 魚介類 | 1.99% | +8.9% | +2.7% | +12.5% |
| 飲料 | 1.63% | +6.7% | +9.1% | +21.0% |
| 野菜・海藻 | 2.85% | +5.1% | +4.0% | +19.8% |
| 菓子類 | 2.36% | +4.7% | +11.5% | +21.5% |
| 油脂・調味料 | 1.21% | +4.5% | +2.4% | +7.3% |
| 調理食品 | 3.52% | +3.8% | +6.8% | +13.6% |
| 肉類 | 2.49% | +3.7% | +4.9% | +13.7% |
| 果物 | 1.05% | +1.6% | +5.4% | +17.1% |
| 外食 | 4.60% | +1.6% | +4.4% | +8.7% |
| 乳卵類 | 1.26% | +1.2% | +7.9% | +6.1% |
| 酒類 | 1.19% | +0.4% | +4.2% | +5.0% |
| 穀類 | 2.14% | -3.6% | +22.7% | +25.9% |
※ 最新 YoY = 直近月の前年同月比、1 年前 YoY = 12 ヶ月前の前年同月比、3 年累計 = 36 ヶ月前指数比の累計変化率。
ウェイトは 2020 年基準消費者物価指数のウエイト一覧(全国, 1 万分比 → % 換算)。
何が総合指数を動かしているか(中分類 寄与度ランキング)
総合指数の前年同月比が動いたとき、47 中分類のどれがどれだけ効いたかをランキングで見られます。 期間を選ぶと、その期間で総合指数の前年同月比を押し上げた/押し下げた中分類の上位が並びます。
中分類 寄与度ランキング
総合指数の前年同月比 2025 年 8 月 → 2026 年 8 月 の変化 (上位下位 10 件を表示中)
2025 年 8 月 から 2026 年 8 月 にかけて、各中分類の前年同月比がどれだけ動いたか(変化幅)に、その中分類のウェイトを掛けたものです。 47 中分類ぶんの寄与度差を全部足すと、-0.79pt となり、実際の総合指数の前年同月比の変化(-0.70pt)とほぼ一致します。表示件数を絞っているときは、上位 10 件・下位 10 件だけの合計になるため、この検算値とは一致しません。
Reading guide
何を見るべきか
CPI は 10 大費目に分けて公表されており、平均が同じでも内訳は大きく異なります。 2026 年 8 月 時点では、食料が 2020 年比で +29.8%、教育が -12.3% と、 費目間で +42.1% 分も差が開いています。
食料や光熱・水道は支出ウェイトが大きく逃げにくい必需品であり、こちらの上昇は家計を直撃します。 一方で教育や通信は値上げが進みづらい費目で、結果として「平均は穏やかでも生活実感は厳しい」という K 字現象が起きます。 平均値の見出しに惑わされず、自分の家計の支出構成と照らして読むのが重要です。
食料・光熱水道のように突出して上がっている費目の背景には、輸入価格の上昇が大きく寄与しているケースが多くあります。原油・天然ガス・小麦・大豆など、国内で自給できない品目が多いためです。 上流側の動きは 輸入物価指数 ページで確認できます。
中分類 で見ると、同じ費目の中でも値動きには差があります。例えば食料の中では、外食やサービス系の値上げが定着している一方、生鮮野菜は天候要因で大きく振れます。 何が家計に効いているかを掴むには、中分類レベルの観察が有効です。
Caveat
家計調査の 10 大費目とは同じもの?
どちらも「10 大費目」と呼びますが、同じなのは名前だけで、範囲は一致しません。9 費目は同名で突き合わせられる一方、10 個目は名前からして違い、住居にいたっては構成比が 4 倍近く開きます。
| 家計調査(消費支出) | 構成比 | CPI(消費者物価指数) | ウェイト |
|---|---|---|---|
| 食料 | 30.1% | 食料 | 26.3% |
| 住居 | 5.7% | 住居 | 21.5% |
| 光熱・水道 | 6.1% | 光熱・水道 | 6.9% |
| 家具・家事用品 | 5.5% | 家具・家事用品 | 3.9% |
| 被服及び履物 | 3.3% | 被服及び履物 | 3.5% |
| 保健医療 | 5.3% | 保健医療 | 4.8% |
| 交通・通信 | 14.5% | 交通・通信 | 14.9% |
| 教育 | 2.4% | 教育 | 3.0% |
| 教養娯楽 | 10.2% | 教養娯楽 | 9.1% |
| その他の消費支出 | 16.8% | 諸雑費 | 6.1% |
1. 10 個目の範囲が違う
CPI の「諸雑費」は理美容・身の回り用品・たばこなど。家計調査の「その他の消費支出」は、それに加えてこづかい・交際費・仕送り金を含みます。CPI はモノとサービスの価格を測る指数なので、仕送りや贈答金のようなお金が移るだけの支出は対象外です。この 1 費目だけで 10 ポイント以上の差になります。
2. 住居は「持家の帰属家賃」の有無で大きく違う
CPI の住居には持家の帰属家賃(持家に住む人が、その家を借りていたら払っていたはずの家賃とみなす架空の支出)が入っています。家計調査の住居は実際に支払った家賃・地代と修繕費だけなので、持家世帯はほとんど計上されません。家計調査の消費支出を実質化するときに「持家の帰属家賃を除く総合」を使うのも同じ理由です。
3. 分け方の基準が違う(用途分類と品目分類)
このページで使っている家計調査の 10 大費目は用途分類で、「何のために使ったか」で振り分けます。たとえば贈答用に買った食料品は、食料ではなく交際費(その他の消費支出)に入ります。CPI はモノそのもので分けるため、同じ買い物でも入る費目が変わります。
それでも 9 費目は同名なので、「値上がり率」と「支出の増減」を費目ごとに並べて読むことはできます。同じ費目区分で実際の支出額を見るなら 消費支出の費目別内訳 ページへ。 ただし住居とその他の消費支出(諸雑費)の 2 つは、範囲がずれているため水準の直接比較には使わないでください。
CPI 費目別についてよくある質問
- CPI の「10 大費目」とは何ですか?
- 消費者物価指数(CPI)は、家計の支出を食料・住居・光熱水道・家具家事用品・被服及び履物・保健医療・交通通信・教育・教養娯楽・諸雑費の 10 個の大分類に分けて集計しています。これを「10 大費目」と呼びます。
- 「K 字インフレ」とは何ですか?
- 値上がりが激しい品目と、値下がり・横ばいの品目に二極化した偏ったインフレのことです。食料・光熱水道のような生活必需品(支出ウェイトが大きく逃げにくい)が突出して上がる一方、教育・通信のような選択的支出は伸びない、という構図が続くと、平均は穏やかでも生活実感は厳しいという状態になります。
- 「寄与度」とは何ですか?
- 各費目の値動きが、総合指数の前年同月比にどれだけ効いたかを表す数字です。「変化率 × ウェイト」で計算され、例えば食料が +3.6% 動いてもウェイト 26% を掛けて寄与度は +0.9pt 程度に収まります。寄与度を見ると、いま物価を動かしている主役が何かが分かります。
- 食料や光熱・水道が上がりやすいのはなぜですか?
- 食料・光熱水道のように突出して上がっている費目の背景には、輸入価格の上昇が大きく寄与しているケースが多くあります。原油・天然ガス・小麦・大豆など、国内で自給できない品目が多いためです。
この指標を扱った分析
このデータについて
- 基準年
- 2020 年平均 = 100
- 区分
- 10 大費目別(食料 / 住居 / 光熱・水道 / 家具・家事用品 / 被服 / 保健医療 / 交通・通信 / 教育 / 教養娯楽 / 諸雑費)
- 頻度
- 月次
- 速報・確報
- 当データはすべて確報値
- データソース
- 総務省統計局「消費者物価指数」 ( e-Stat 経由)
この統計を最後に取り込んだ日時は 統計データの更新状況 で、掲載中の全統計とあわせて確認できます。