けいざいの温度計

景気ウォッチャー調査 DI(現状判断・先行き判断)

最新データ:

最終データ更新:

この指標を発表しているのは 内閣府

冷たい /現状判断 DI 合計で判定(50 中立)

最新値(

3 段階に分解して読む — 全体 → 分野 → 業種

景気ウォッチャー DI を一つの数字だけ見ても、景気が良いか悪いかしか分からない。家計・企業・雇用の 分野 で分け、さらに分野の中の 業種(家計動向の小売・飲食・サービス・住宅、企業動向の製造業・非製造業)まで降りると、「どこが牽引しているか」「どこに偏りがあるか」が見えてくる。下のチャートはこの 3 段階で順に分解していく。

① 全体
景気ウォッチャー DI
合計(全分野・全地域)
② 分野 → ③ 業種
家計動向
小売 飲食 サービス 住宅
企業動向
製造業 非製造業
雇用
(このページでは業種細分まで降りない)

色は下のチャートの系列色に対応。① の合計 DI を ② の 3 分野に分け、家計動向と企業動向はさらに ③ の業種まで降りる。

+ もう 1 つの軸: 2 つの時点(現状判断 / 先行き判断)
現状判断 DI(実線)
今(3 ヶ月前と比較)の景気の体感
先行き判断 DI(破線)
2〜3 ヶ月先の見通し

各階層での扱い: ① 全体は 1 枚のグラフに併記(実線=現状・破線=先行き)/ ② 分野別は現状判断のみ/ ③ 業種別はボタンで現状 ⇄ 先行きを切り替え。

全体: 景気ウォッチャー DI の推移(現状 vs 先行き)

全分野・全地域を集計した DI の時系列。現状判断(今の景気の体感)と先行き判断(2〜3 ヶ月先の見通し)を並べ、両者のギャップで「街角が底入れを感じているか/失速を感じているか」が読める。

景気ウォッチャー DI(季節調整値)

DI 50 が中立。45 以下で街角景気が悪い、55 以上で良い

分野別: 家計動向・企業動向・雇用の現状判断 DI

全体を構成する 3 分野の現状判断 DI を並べる。3 つが揃って動くのは景気サイクルが明確な局面、ばらつくと「家計だけ落ち込む」「企業マインドだけ先行する」など局所要因が効いている局面と読める。

現状判断 DI 分野別(季節調整値)

3 分野の DI が同方向に動くか、ばらつくかでサイクル局面が分かる

業種別(家計動向): 小売・飲食・サービス・住宅

分野別の家計動向をさらに 4 業種に分解。同じ「家計の景気」でも、コロナ禍ではサービスだけ突出して落ち込み、円安期には小売と飲食で温度差が出るなど、業種別のばらつきが景気判断の質感を変える。

家計動向 業種別 DI(季節調整値)

小売・飲食・サービス・住宅の 4 業種で景況感のばらつきが分かる

業種別(企業動向): 製造業・非製造業

分野別の企業動向を 2 業種に分解。外需と為替に敏感な製造業と、国内サービス・建設が中心の非製造業で景況感が乖離する局面がある。両者が同方向なら景気の方向感が強く、ばらつくと「製造業ショック」や「内需だけ良い」のような偏った景気判断になる。

企業動向 製造業 vs 非製造業 DI(季節調整値)

外需依存の製造業と国内サービス主体の非製造業で景況感の乖離が分かる

Reading guide

何を見るべきか

景気ウォッチャー調査は、内閣府が約 2050 人の「景気の動きを直接観察できる立場の人々」を全国 12 地域で選んでアンケートする調査。 毎月、3 ヶ月前と比較した景気の現状判断(と 2〜3 ヶ月先の先行き判断)を「良くなっている/やや良くなっている/変わらない/やや悪くなっている/悪くなっている」の 5 段階で答えてもらい、DI に変換します。

DI(Diffusion Index)の計算式:

  • 「良くなっている」回答 × 1.0
  • 「やや良くなっている」回答 × 0.75
  • 「変わらない」回答 × 0.5
  • 「やや悪くなっている」回答 × 0.25
  • 「悪くなっている」回答 × 0.0

これらを加重平均して 100 倍したものが DI。50 が中立(賛否ちょうど半々)、50 超で改善、50 未満で悪化。

他の景気指標との違い

  • GDP(四半期、結果指標)よりも 2〜3 ヶ月以上早い
  • 日銀短観(四半期、企業マインド)に対し、月次で速報性が高い
  • 景気動向指数 CI(月次、実数値合成)が「実数」なのに対し、こちらは「人々の肌感覚」

「街の人々がどう感じているか」を直接測るため、消費者マインドや小売・サービス業の動向に対して特に敏感です。 実際の景気の山・谷より数ヶ月早く動く傾向があり、転換点の早期判定に重宝されます。

現状 vs 先行き ギャップの読み方

先行き判断 DI が現状判断 DI を 大きく上回ると、街角の人々が「これから良くなる」と感じている=景気は底入れ局面の可能性。 逆に 下回ると「これから悪くなる」予感=失速懸念。差分の絶対値が大きいほどシグナルが強い。

ただし先行き判断は「期待」を多く含むため、現状判断より変動が大きく、外的ショック(地政学リスク・コロナ・災害など)で振れやすい点に注意。

このデータについて

対象
日本の景気ウォッチャー調査 DI(現状判断・先行き判断、合計と分野別、季節調整値)
一次ソース
内閣府「景気ウォッチャー調査」
取得
内閣府公表の時系列 Excel ファイル watcher5.xls(季節調整値)を毎月ダウンロードし、分野別・地域別の全シートをパースして全期間のデータを再構築
期間
2002-01 〜 最新月(2002 年 1 月以降の全月次データを内閣府の時系列 Excel から取得)
頻度
月次(翌月 8〜13 日頃に公表)
速報・確報
景気ウォッチャー調査の DI は再集計の余地が小さく、preliminary はすべて false
DI 単位
0〜100、50 が中立。「良い」回答 ×1.0 + 「やや良い」×0.75 + 「変わらず」×0.5 + 「やや悪い」×0.25 + 「悪い」×0.0 の加重平均 ×100
温度判定
現状判断 DI 合計が 45 未満で冷たい、45〜55 で適温、55 超で熱い
回答者
全国 12 地域 約 2050 人。タクシー運転手・小売店員・飲食店主・人材派遣会社・経理担当者など景気を肌で観察する立場の人々